2. 機能

2.1. 概要(システム構成)

PassPRNTの概要を説明します。

_images/system.png

処理のプロセスには『上位アプリ』、『PassPRNT』、『プリンター』がプレイヤーとして存在します。上位アプリとPassPRNTは上位機器内にインストールされた状態です。上位機器とプリンターはBluetooth、Ethernetなどでデータの送受信を行います。

印刷時における代表的な処理を、プレイヤー間に流れるデータの観点から以下に説明します。なお、データ仕様に関しては、後述の章で説明しています。

  1. 上位アプリ内部で、PassPRNT用印刷データを生成し、URLスキームを用いてPassPRNTに送信します(※このタイミングでOSが自動で上位アプリからPassPRNTへ画面をスイッチします)。

  2. PassPRNTは、受信したデータに則って表示画面を遷移/印刷データ生成を行います。データ生成後、印刷データをプリンターへ送信します。

  3. 印刷データ送信後、PassPRNTはプリンターのステータスを監視し、印刷成否の判断を行います(※紙なしやカバーOPENなどのステータス監視も実施し、エラー発生時には、再試行/キャンセル画面を表示し、再印字処理を実現します)。

  4. 上位アプリにPassPRNTからスイッチ・バックする際は、印刷成否判定結果のデータを生成し、上位アプリにアプリ切り替えと同時に送信します。

2.2. ハードウェア構成

ハードウェア構成は、印刷機器である『プリンター』とPassPRNTをインストールした『上位機器』を、各通信インターフェイスで接続した構成となります。

  • "Desktop" タイプ

    モデル

    エミュレーション

    ファームウェアバージョン

    通信インターフェイス

    TSP650II

    Star Line

    2.1以降

    Bluetooth / Ethernet

    TSP700II

    Star Line

    5.1以降

    Bluetooth / Ethernet

    TSP800II

    Star Line

    2.1以降

    Bluetooth / Ethernet

    FVP10

    Star Line

    2.0以降

    Bluetooth / Ethernet

    BSC10
    (海外モデルのみ)

    ESC/POS

    1.0以降

    Ethernet

    TSP100IIIBI

    Star Graphic

    1.0以降

    Bluetooth

    TSP100IIIW

    Star Graphic

    1.4以降

    Ethernet

    TSP100IIILAN

    Star Graphic

    1.3以降

    Ethernet

    TSP100IIIU

    Star Graphic

    1.0以降

    USB

    TSP100IV

    StarPRNT

    1.0以降

    Ethernet

    TSP100IV SK

    StarPRNT

    2.0以降

    Ethernet

  • "Portable" タイプ

    モデル

    エミュレーション

    ファームウェアバージョン

    通信インターフェイス

    SM-S210i
    (JPモデルのみ)
    StarPRNT
    ESC/POS
    3.0以降
    2.5以降
    Bluetooth
    Bluetooth
    SM-S230i
    (欧米モデルのみ)
    StarPRNT
    ESC/POS
    1.0以降
    1.0以降
    Bluetooth
    Bluetooth

    SM-T300i

    StarPRNT
    ESC/POS
    3.0以降
    2.5以降
    Bluetooth
    Bluetooth

    SM-T400i

    StarPRNT
    ESC/POS
    3.0以降
    2.5以降
    Bluetooth
    Bluetooth

    SM-L200

    StarPRNT

    1.1以降

    Bluetooth Low Energy

    SM-L300

    StarPRNT

    1.0以降

    Bluetooth Low Energy

  • "mCollection" タイプ

    モデル

    エミュレーション

    ファームウェアバージョン

    通信インターフェイス

    mPOP

    StarPRNT

    1.0.1以降

    Bluetooth / USB

    mC-Print2

    StarPRNT

    1.0以降

    Bluetooth / Ethernet / USB

    mC-Print3

    StarPRNT

    1.0以降

    Bluetooth / Ethernet / USB

    mC-Label3

    StarPRNT

    1.0以降

    Bluetooth / Ethernet

モバイルプリンターにおいてエミュレーションをESC/POSからStarPRNTへ変更する場合は、以下の手順をご参照ください。現在のエミュレーションは設定画面の接続確認において確認いただけます。

モバイルプリンターのエミュレーションモード切り替え方法(ESC/POS→StarPRNT)

  1. プリンターの電源を入れ、プリンターカバーを開きます。

  2. 電源ボタンとFEEDボタンを同時に長押しした後、ERRORランプが5回点滅したことを確認し、すぐに電源ボタンとFEEDボタンから指を放します。エミュレーションの切り替えが自動的に行われます。

  3. 用紙をセット後、プリンターカバーを閉めると設定されたエミュレーションモードが印字されます。

    ESC/POSモードの場合:EMU = ESC/POS

    StarPRNTモードの場合:EMU = StarPRNT

エミュレーションモードが正しく切り替わっていない場合、再度1から3の手順を行ってください。その際、2の手順においては、点滅中に指を放さず、点滅が5回完了したことを確認してから指を放すように注意してください。

  1. ESC/POS→StarPRNTを切り替え後は、プリンターの電源を一度オフにしてから再投入してください。選択したエミュレーションは、プリンターの電源を再投入することで有効になります。

2.3. ソフトウェア構成

  • 対応OS情報

    Star PassPRNTバージョン

    対応OSバージョン

    V2.8.0~

    iOS 13.0以降

    V2.6.0~

    iOS 12.0以降

    V2.4.2~

    iOS 11.0以降

    V2.4.0~

    iOS 9.0以降

2.4. PassPRNTの画面

PassPRNTに含まれる要素を画面単位で説明します。

  • "プリンター設定" 画面

    アプリケーションの起動時に表示される画面です。通信するプリンターをユーザが画面上で選択/設定します。各要素の説明を以下に記述します。

    _images/printer_config.png
    *1 用紙カットに関する注意事項
    • TSP650II、TSP100IIIシリーズ、TSP100IV、TSP100IV SK、mC-Print3では、「フル」と設定してもパーシャルカットになります。

    • BSC10では、「フル」もしくは「ティアバー」と設定してもパーシャルカットになります。

    • モバイルプリンターは、「パーシャル」もしくは「フル」と設定してもティアバー位置までの紙送りになります。

    *2 検索に関する注意事項
    • iOSデバイスとmPOPをUSB接続している場合、mPOPはBluetooth接続(例: "BT:mPOP")として検出されます。そのまま検出されたmPOPを選択することで、USB接続で利用することができます。

  • "印刷中" 画面

    上位アプリからスイッチして、印刷中に表示される画面です。印刷中のステータスに応じて、エラーメッセージが表示されます。

    _images/printing.png